公立保育園で働きたい!
そう願う保育士はたくさんいると思います。ここでは、公立保育士になるために知っておいて欲しいメリットとデメリットをまとめてみました。
結果からいうと、公立保育園の保育士の給料は高いというメリットだけではなく、サービス残業があったり、保育士の質が低下していたりとデメリットもたくさん存在します。
難易度が高い公立保育園に代打する高給与で福利厚生充実の保育園も紹介しています。
公立保育園に転職したい保育士のお役に立てれば嬉しいです。
- 公務員のお仕事
- 「公務員保育士」と「一般保育士」の違いは!?
- 「私立保育園」と「公立保育園」の違い
- 公務員保育士になるメリットとデメリット
- 公務員保育士の給料と一般保育士の給料を比較
- 公務員保育士の倍率はとんでもない
- 私立保育園は給与が低いことから長く働けない
- まとめ
公務員のお仕事
公務員は主に「国家公務員」と「地方公務員」に分けられます。
地方公務員の職業
私達の身近な公務員は、大体が「地方公務員」です。「消防士」や「小・中・高の先生」「市役所の職員」といった所です。
「公務員保育士」と「一般保育士」の違いは!?
よくある勘違いとしては、「認可園で働く保育士は公務員」と思ってしまう人がいます。しかし、「認可園」や「認定こども園」などは、「私立」の保育園なので、働く保育士さんは公務員保育士ではありません。国や市区町村が営業を認めているという意味で「認可」とついています。国や市区町村が運営しているわけではないので、公務員ではありません。
公務員保育士とは
各自治の「保育士採用試験」に合格した保育士は公務員保育士として働くことができます。公務員試験は、一般教養、論文、実技、面接などが行われます。
「私立保育園」と「公立保育園」の違い
公務員保育士になると地方自治体が運営する、「公立保育園」で働く事になります。
給与面での違い
給与面に関しては、私立も公立も初任給はさほど変わりませんが、公立は公務員なので、毎年給料があがり、継続年数が長ければ長いほど、給与は高くなります。
公務員保育士は転勤の可能性もある
私立も公立も、仕事内容には殆ど差はありません。しかし、公務員保育士はあくまで「公務員」なので、人事異動や、転勤の可能性も出てきます。
公務員保育士になるメリットとデメリット
私立保育園と、公立(公務員保育士)保育園の行う保育は「子ども達の成長を助長する」といった意味では差ほど変わりはありません。
公務員保育士になるデメリット
私立と公立の保育を比較するとしたら、公立に比べ、私立の方が「その園の特色」を出しやすいので、様々な取り組み(カリキュラム、リトミック、英語、ミュージックステップなど)を行っている園が多いです。
公立は運営する地方自治体が保育方針を定めているので、「新しい取り組み」が難しいように感じます。
また、公務員保育士は「人事異動」があるので、担当していた子ども達が卒園する姿を見られない、というデメリットがあります。(何か、公務員保育士より、私立の方が良くね!?って思う人もいるかもしれませんね(笑))
実際に、保育士としての「刺激」や「やりがい」を強く求める人は、私立の方が合っていると、私的には思います。
公立保育園の保育士の質
公立保育園の保育士の質は、私立保育園と比べると低いと感じる保育士も多いです。
というのも、公立保育園は公務員。私立保育園のように頑張らなくても、年功序列で昇給しボーナスも上がります。
また、私立保育園は教育方針がしっかりしていて、運営側が口すっぱく保育について口を出してくるということもあります。私立保育園の保育士は高い保育の質が求められ、保護者には丁寧な言葉で元気に接するのが当たり前となっています。
一方、公立保育園は昔ながらの家庭保育。大人数制なので、細かいところまで手が回らないこともあるかもしれません。決して、公立保育園の保育士が手を抜いているわけではありませんが、端から見ると保育の質の差は感じてしまいますよね。
公立保育士は勤務時間が長い?
公立保育園の保育士の勤務時間は、朝8時~夜20時頃まで。募集要項には、シフト制で1日8時間勤務と記載されていますが、実際は残業があり1日10時間程度の勤務です。
しかも、問題は自治体から残業時間の制限があり、残業してもほぼサービス残業だといいます。いくら給料が安定していても、しんどいと感じてしまう保育士は多いようです。
公務員保育士の配属先
公務員保育士の配属先は、希望の保育園になるか分からないという点もデメリットでしょう。保育園どころか、子育て支援センターや児童福祉施設なんてこともありえます。
保育園以外の施設であれば、特別な研修や独学で自宅に帰ってからも勉強が必要ですし、環境になれるまでに時間がかかります。
そして、公務員保育士にとって切っては切り離せない異動問題もあります。異動は3~4年に1度あり、自治体内なので異動先によっては通勤時間が1時間弱かかってしまうこともありえます。
公務員保育士になるメリット
公務員保育士の一番のメリットと言えば、ズバリ「安定性」と「働きやすさ」でしょう!「安定性」は次に説明するとして、「働きやすさ」とは、「土日が休み」「残業なし」がほぼ確実的です。
私立は「休日保育」といって、日曜日や祝日も保育を行う事業を取り入れている園や、夜間保育を取り入れている園もあり、シフトで休日出勤、夜間出勤も出てくる事があります。
しかし公立は、行事などが土曜日にあたる事はありますが、それ以外は土曜日は休み、また、早朝保育や延長保育は、臨時のパートの先生が担当し、8時~17時勤務という、安定した働きやすさがあります。
この「働きやすさ」が公務員保育士のメリットだと思います。
公務員保育士の給料と一般保育士の給料を比較
では、先程話した公務員保育士のメリットの一つ、「安定性」について話していきます。厚生労働省「平成28年度賃金構成統計調査」での発表によると・・・
「私立保育園」
- 平均年齢:36歳
- 平均年収:約327万円
- 平均月収:約22万円
- 平均賞与:約59万円
「公立保育園」
- 平均年齢:45歳
- 平均年収:約555万円
- 平均月収:約32万円
- 平均賞与:約171万円
となっています。これを見て率直に感じる事は何ですか?たぶん皆さん「平均年齢が同じじゃないから、給料に差が出て当然じゃん!」と、感じる人、多いと思います。
公務員保育士の倍率はとんでもない
安定した給料と福利厚生でやっぱり人気の公務員保育士。採用試験や実技があり、難易度が高いですが、倍率は10倍以上ということも。
勉強やピアノ、ギターに自信があって、面接では他の保育士に差をつけられる人でなければ、夢の公務員保育士にはなれない気がしてきます。
公立保育園は狭き門。公立保育園と匹敵するくらい高めの給料で福利厚生が充実している保育園があるのをご存知ですか?
それは、企業運営の保育園です。
公立に匹敵する人気の企業運営保育園
企業運営の保育園は、母体がしっかりして運営基盤が整っているので利益率が高い。自然と保育士の給料も高めに設定できるのです。さらに、一般企業と同様の福利厚生が受けられます。今、公立保育園並みに人気の求人です。
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企業運営の保育園に転職する時は、他の保育士に差をつけないと採用が難しいです。他の保育士と差をつけるとは具体的にどういうことかというと、企業が求める保育士像に近い保育士アピールをすること。保育園の教育方針や専門教育に詳しいアピールであったり、園長に好かれるような人柄アピールが重要です。
でも、保育園の教育方針でかなり抽象的ですし、園長の人柄って園見学だけでは把握しきれいないですよね。
保育士転職サイトなら、保育園事情に詳しいコンサルタントが採用側に好かれるよう、履歴書の添削を行ってくれたり、面接アドバイスをくれます。
特に、保育士バンクは、コンサルタントのサポートが丁寧との口コミが多いです。公務員には憧れてるけど、チャレンジする自信がない、もっとキャリアを積んでから公務員試験を受けたいという人は、まずは給料や福利厚生充実の民間企業運営の保育園に転職を考えてみてもよいと思います。
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私立保育園は給与が低いことから長く働けない
私立の平均年齢が低いのは、公立の平均年齢の「45歳まで続ける人がかなり少ない」事を指しています。もっと砕いて話すと、私立保育園は「45歳まで続けるには給与が低い」事を指しています。
公務員保育士の定期昇給
それに比べ公立は、「定期昇給」というのがあり、初任給は私立と変わりませんが、勤続年数が長ければ長いほど、給与がグンと上がるのです。これが公務員保育士のメリット「安定性」なのです。
まとめ
皆が憧れる「公務員」に、保育士だってなれる可能性があります。私立から公立に転職したい!と切望する保育士も多いことでしょう。ですが、地方自治体によって、保育士採用試験を受講できる年齢が異なったり、試験内容も異なる事があるので、注意が必要です。公務員なので、リストラなどの危険性は無いものの、急な転勤や、人事異動などは頭に入れておかなければいけません。