4歳児という年齢は、保育園や幼稚園で言うと「年中組」となります。この時期の子ども達というのは、絵本を絵で楽しむだけでなく、内容もだいぶ理解できるようになる時期です。ですが、内容が理解できるからと言って、難しい内容のストーリーではなく、シンプルなストーリーの物を選ぶと良いでしょう。
又、見ていて「楽しい」「面白い!」と素直に思えるような内容や、「美味しそう」という表現が出てくる、お菓子や料理などが出てくる絵本などもオススメです。今回は、そんな4歳時にオススメなユーモアたっぷりの絵本を紹介します。
「じゃがいもポテトくん」著者:長谷川義史
八百屋で売られていたじゃがいもの家族。しかし、お父さん、お母さん、お兄ちゃん、妹はバラバラに買われてしまい、家族はバラバラになってしまいます。なんだか切ないお話のようですが、この話にはしっかりとしたオチがあり、大人も子どもも思わず、クスッと笑ってしまう内容です。
シンプルな内容でわかりやすい
「じゃがいもポテトくん」はシンプルな内容で4歳児にも分かりやすく、様々なポテト料理が出てきたり、ポテトくんのテーマソングもついていたりと、子ども達が素直に「楽しい」と思える一冊です。
「よかったねネッドくん」著者:レミー・チャーリップ
主人公ネッドくんの元にパーティーの招待状が届きます。しかし、その会場はとても遠く、ネッドくんはあの手この手を使って会場に向かいます。
しかし、ネッドくんには幸運と災難が交互に降りかかってきます。飛行機が爆発した!しかし、パラシュートがあった!だけど、そのパラシュートには穴が空いていた!ネッドくんは無事にパーティー会場にたどり着けるのだろうか!?
絵本の世界に入り込みやすくなっている
「よかったねネッドくん」は奇想天外な展開、幸運と災難がテンポ良く続くので、子ども達は飽きることなく楽しく見ることができます。分かりやすくシンプルなストーリーに加え、絵本の色合いが災難の時には白黒、幸運の時にはカラーというように分かりやすく分けられていて、子ども達も絵本の世界に入り込みやすくなっています。内容を覚えていてもまた見たくなる、そういった一冊です。
「バムとケロのにちようび」著者:島田ゆか
几帳面で優しい「バム」と、やんちゃで自由な「ケロ」の雨の日の1日を描いた作品。几帳面なバムは、雨の日にも関わらず外で遊んで泥だらけのケロをお風呂に入れて、ドーナツを作って、本を屋根裏から取ってきて・・・というように、日曜日だというのに、2人はドタバタしながらも、楽しく暮らしています。
「絵」にこだわった一冊
この「バムとケロのにちようび」という本は分かりやすいストーリーでありながら、「絵」にこだわりが多くあります。4歳児という年齢は、文字を読める子もいますが、文字を読む事に意識が向いてしまう事が多いです。ですが、この絵本は「絵を見ずにはいられない!」という事に意識を向ける仕掛けが多く、「文字を読んで」と言うよりも「バムとケロの行動を見て」作品の内容を理解する事が出来ます。
バムとケロの家の中にある家具や雑貨の脚が長ぐつを履いていたり、バスタブが犬の形をしていたりと、一見普通の1ページのようにも思えますが、良く見てみると発見の多い絵が多く、子ども達はそれらを見つけては大喜びするのです。
文字を読まずに、絵だけを見て楽しむ事ができるのも、この絵本の大きな特徴です。
▼3歳児に最適な絵本を紹介しています。
まとめ
4歳児という年齢はとても「好奇心旺盛」な時期でもあります。時には絵本の世界と現実が同じだと感じる事がある程「想像力」も豊かで、それが友達とのケンカにも繋がるという場面も多々見られます。それが悪い事ではなく、発達段階の中で通るべき道だという事を覚えましょう。
そういった時期に物語の世界をたっぷりと味わい、様々な感情に触れられる絵本と出会う事が出来れば、好奇心の幅も広がり、それが学習能力の向上や、人間関係形成の土台となるのです。
▼4歳児の育て方・接し方について