保育園と幼稚園の違いって分かりますか？現在は短大、大学、専門学校を卒業して、保育士資格だけでなく、幼稚園教諭免許の取得も可能となっています。という事は、保育士になるか、幼稚園教諭になるのかという選択も行えます。
しかし、実際に働いてみて「思っていたのと違う！」となっては欲しくありません。今回は幼稚園と保育園の違いについて、残業や年収働きやすさなどを比較してみます。
幼稚園と保育園は何が違う！？
幼稚園は「文部科学省」、保育園は「厚生労働省」といって、基本的に管轄が異なります。
幼稚園は小学校や中学校と同じように、教育を重視する施設で「学校」として位置付けられています。一方、保育園は、「児童福祉施設」のひとつで、法的に保育所と呼ばれています。
幼稚園と保育園の大きな違い
幼稚園と保育園の大きな違いは、幼稚園が「学校教育を学ぶ場」という施設に対して、保育園は「保育を必要とする子を保育する」施設です。「教育」を学ぶ幼稚園は3歳からの受け入れに対し、「保育」を行う保育園は、0歳からの受け入れが可能です。
仕事内容の違いは？
ここからは幼稚園教諭と、保育士の仕事内容を比較します。まず幼稚園教諭は、教育の場なので、「先生」という立場で生活に必要な知識、勉強などを指導していきます。
▼幼稚園教諭の仕事を詳しく説明しています。
保育士の仕事
保育士は、保育を通して、受け入れる子どもの「養護」を行います。ここで言う養護とは、一人ひとりの家庭環境などを把握し、一人ひとりに合った援助や、情緒の安定を図る事です。
他にも「保護者支援」や、保育園も様々なカリキュラムを取り入れている所も多く、「先生」として勉強を教える事もあります。
▼保育士の仕事を詳しく説明しています。
残業は圧倒的に保育園が多い！
残業に関して言うと、圧倒的に保育園が多いです。それは、保育の時間が幼稚園は4時間に対して、保育園は基本8時間と長い事が挙げられます。
幼稚園は午後には子ども達は降園し、その後は自分たちの仕事を行う時間となります。その仕事は作り物や書類などで幼稚園教諭も保育士も変わりません。
保育園に残業が多い理由
保育士は勤務時間が全て保育時間に充てられるので、作り物や書類に掛ける時間がありません。なので、「残業」という形になりやすいのです。
残業の多さは保育園によって違う
残業の多さは園によっても異なります。私が勤めている保育園は、子ども達の午睡時間にクラス担任の先生は「事務時間」というのが与えられます。1日に2時間ほどあり、その時間を作り物や書類を作成する時間に充てます。この事務時間に事務作業が行えるため、残業や持ち帰りの仕事はほとんどありません。
保育園の残業の多さは結構問題になっていて、このように、工夫をして残業を減らすという保育園も存在します。
▼残業を考慮した転職方法を紹介しています。
hoikuma.hatenablog.com▼残業について
給料は保育園が良い！
働く上で肝心なのは「給料」です。平均年収で見ると幼稚園教諭は、平均「280万円〜300万円」に対し、保育士は平均「300万円」ほどです。
対して変わりませんが、保育園には「住宅手当」や「交通費」などの福利厚生が充実した所も多く、実際には年収以上の額がもらえる事になります。幼稚園教諭に比べて、保育士の方が福利厚生などの「補助金」の優遇があるのです。
保育士に優遇がある理由
なぜ保育士の方が優遇があるのかと言うと、幼稚園よりも保育園の方が需要が高く、国や地方自治体も力を入れて補助金を投入しているからです。
国からの補助金は全国一律ですが、地方自治体の補助金はその名の通り、各地方自治によって額も異なるので、就職先を探す際には、ぜひ目を向けたい部分でしょう。
まとめ
残業だけで見ると圧倒的に保育園の方が多いですが、この問題に向き合ってどうにか改善していこうという保育園も多いです。現状は保育園も「教育」に力を入れているので、幼稚園も保育園も仕事内容に大きな差はありません。
しかし保育の時間には大きな差があるので、働きやすさを比べるのであれば、全体的に見る必要があります。保育士不足の原因に「残業の多さ」は常に上位の理由として挙げられているので、国を挙げて改善していく事を願います。
▼ 幼稚園教諭と保育士の違いを紹介しています。