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「保育士ですが、復帰したくないです。」育休明けの保育士は別の仕事に復帰してる?なぜ保育士に復職しないのか。

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新卒から長年保育士として働き続けたが、結婚や出産を機に退職するという人は多いです。子どもと関わる保育士なら、自分が子育てを経験すれば「子育ての経験を保育に活かしたい」という想いから、子育てが落ち着いた頃には保育士として現場復帰を考えるでしょう。

しかし、実際は育休明けの保育士は、保育士として復職しない人が多いというのが現実です。こういった保育士のことを「潜在保育士」と呼び、この潜在保育士を現場復帰させることで保育士不足を解消しようと、国をあげて取り組んでいる状態です。なぜ、育休明けの保育士は現場に復職しないのか、そこには「保育士」という業種ならであの理由があるのです。

「保育」よりも「子育て」を選んでしまう

早い人であれば我が子が1歳にも満たない時期から現場復帰を行う場合もあり、母親が仕事復帰するということは、子どもは保育園に預けなければなりません。初めての保育園、小さい乳児であれば毎日泣きながら登園するでしょう。母親としてはその姿に、毎日が後ろ髪を引かれる想いです。

罪悪感から現場復帰を拒む人が多い

保育士として復職するということは、わが子と同じように泣きながら登園する子ども達を受け入れなければなりません。そこで「自分の子どもは抱っこしてあげていないのに、何で人の子どもばかり抱っこしてあげているのだろう」という気持ちになってしまうのです。その罪悪感から、保育士としての現場復帰を拒む人が多いのです。

給与面の問題

育休後、子育てをしながら今までのようにフルタイムで働く、土曜日の勤務も求められるとなると、かなりお母さんとしては肉体的にも精神的にも参ってしまいます。そういった理由で復職を諦める保育士を救い上げようと、保育園側も様々な雇用形態を用意し、対応をしています。働く時間帯を指定する短時間勤務や、パート勤務など、子育てと仕事を両立できるような体制を整えています。

他業種に比べてかなり低い水準

しかし、それでも保育士の復職には繋がりません。それは、基本的な給与面の低さにあります。保育士の給与は地方によっても異なりますが、他業種に比べてかなり低い水準にあります。ただでさえ低い給与なのに、短時間勤務だと正直アルバイトの方が手取りが良いという場合もあります。こういった事情で、保育士復帰ではなく別の仕事を選ぶ人も多いのです。

育休後の保育士復職にはメリットはないのか?

「人の子よりも自分の子」「給与面」、そういった理由を聞かされると保育士として戻らない人の気持ちにも理解ができます。しかし、保育士として復職することにもメリットはもちろんあります。私は保育士で、私の嫁も保育士をしています。私達が保育士として復職したことで感じたメリットを踏まえながら紹介します。

子どもの入所の恩恵が受けられる

現在は深刻な保育士不足です。保育士が不足していることで入所できる子ども達も限られ、その結果「待機児童」にも繋がっています。この恩恵は地方自治によっても異なると思いますが、私達の場合は嫁が保育士として復職する際、子どもをその保育園で入所させることが出来ました。

子どもに寂しい思いをさせずに済んだ

私達は共働きなので、元々保育が必要な家庭ではありますが、保育園としても保育士の確保が出来るということでスムーズに子どもの入所を決めることが出来ました。同じ保育園(職場)に子どももいるので、多少のやりずらさはありましたが、子どもを寂しい思いにさせずに済んだというメリットはありました。

家族を支援してくれる

結婚、出産をするまでは保育園のために一生懸命働いてきた保育士、その保育士に家庭が出来るということは喜ばしいことです。よっぽど働きにくい環境ではない限り、我が子が病気をした時や、行事などの時には休みがとれる環境を用意してくれるはずです。子どもがいる先輩保育士が働きやすいと感じている保育園であれば、育休後の復職も考えても良いでしょう。

「育児」の知識を活かせる

保育士資格を持っていても、保育士として経験があっても、「育児」となると誰でも1年生です。新卒から働き始めて十数年のキャリアがあっても、保護者の悩みの答えに困ったり、「共感」が出来ないことは多いです。

「育児」は必要なスキル

しかし、「育児」を経験した保育士はそういった保護者の話に「共感」することができます。「育児」というのは保育士にとって必要な「スキル」と言っても過言ではないのです。育児を経験した保育士は、更なるキャリアアップ、保育の質の向上に繋がるでしょう。

まとめ

保育士が育休後に現場復帰しないという気持ちは理解できますし、実際に復帰しずらい環境という現状です。しかし、私達夫婦は保育士として復職したことで仕事と子育てを両立出来ています。保育士不足や待機児童問題には国をあげて様々な取り組みを行い、問題解決に臨んでいます。しかし、そういった取り組みは私達保育士一人ひとりが恩恵を受けているとは、正直言いずらいです。

ですが、保育士一人ひとりの働く環境を改善しようと工夫を凝らす保育園は多いです。育休後、保育士として復職し、働いてみると意外と働きやすかったり、今までよりも保育が楽しくなるということも考えられます。育休後、保育士として復職を考える際は、自分が働いている保育園が自分にとって働きやすい環境なのかどうかで判断すると良いでしょう。