保育士を10年続けてきて、今や毎年入社してくる後輩を指導する立場にもなってきました。しかし、この指導というのは自分にとってもメリットが多い反面、とても気も遣うし、難しい事なのです。
今回は、後輩指導を行う自分自身にとってのメリットや、上手に後輩と関係を築く方法、後輩指導における注意点などを話していきたいと思います。
後輩指導を行う自分自信にとってのメリットとは?
はっきり言ってただでさえ忙しい保育現場で、後輩の面倒まで見ることは難儀なんです(笑)
でもせっかく保育士として頑張ろうという後輩を放っておく訳にはいきませんよね!しっかりと指導してあげましょう。
初心を思い出すきっかけになる
長く保育を続けていると、自分の保育に自身もつき、足元を見落としがちになる時期があります。そんな時に、後輩指導をしていると、自分自身が出来ていない事や、忘れていた初心を思い出すきっかけともなります。
又、人に指導する立場である以上、自分自身も常に「見られている」という緊張感を持って仕事に取り組む事が出来ます。これが後輩指導を行う際の、自分自身のメリットです。
後輩と上手に関係を築く方法は!?
後輩によっては、指導したことを1回で理解出来る人もいれば、同じ失敗を何回も繰り返す人もいます。人間なので皆が同じではありません。この事を頭に入れた上で接する事が一番でしょう。
どのようなタイプかを理解することが大事
「何で同じ失敗ばかりするの!?」「さっきも言ったでしょ!?」という感情ばかり抱いていると、指導する口調も自然と強くなり、先輩は指導のつもりかもしれませんが、後輩からは「脅威」に感じる事もあります。
普段からのコミュニケーションを大切にし、後輩がどのようなタイプの人かをまずは理解して、指導方法を考えると良いでしょう。
後輩指導をする際の注意点
「今と昔は違う!」という発言は個人的には好きではないのですが、今は、一昔前の「先輩に着いていきます!」という感覚とは少し異なっているかと思います。
特にこの保育士業界は、保育士不足に悩まされているので、「すぐに辞めてもらっては困る」という考えもあり、後輩と先輩の立場が逆転してしまう事もあります。
先輩と後輩という立場
これでは、いけませんね。やはり先輩と後輩という立場はしっかりと分けなければいけません。ですが、「私は先輩よ!」といったスタイルでは、後輩は着いてこないし、最悪すぐに辞めてしまうという結果にもなりかねません。
後輩を指導するポイントとしては、
叱る事よりも、褒めることを意識する
叱られているばかりでは、モチベーションが保てません。些細な事でも褒める意識を先輩はもちましょう
叱る時には、感情的にならない
先輩保育士も人間です。いくら後輩だからといっても許されないミスをしてしまう事もあるでしょう。そんな時は気を遣いすぎずに叱ることも大切です。ただ、この時に気をつけておきたい事は、「感情的に叱らない」事です。
後輩保育士が、なぜ叱られているのか、同じ失敗をしない為にはどうすれば良いのかをしっかりと理解出来るように、落ち着いて話をしましょう。
アドバイスや指示は簡潔に、的確に行う
先程も話しましたが、指示を1回で理解出来る人もいれば、同じ失敗を繰り返してしまう人もいます。先輩の「当たり前は」後輩には通用しないことが多いので、特に仕事の指示をする際は、言葉選びも肝心です。
又、人によっては、言葉だけの指示ではなく、メモを渡してあげる、メモをとるように促すなどの配慮も必要です。
保育以外のコミュニケーションも心がける
一方的にアドバイスや指示ばかりだと、円満な人間関係を築くのは難しいでしょう。後輩が気づいた事や、疑問に思ったことを自ら先輩に相談できる、これがベストな関係でしょう。
その為には普段からコミュニケーションを積極的にとり、「この人は話しやすい雰囲気」というのを作ることを心がけましょう)
後輩を育てる際に、このようなポイントを意識する事で、後輩は心を開いてくれるでしょう。
まとめ
後輩の育て方、いかがでしたでしょうか!?
ここまで読んで気づいた人もいるかと思いますが、意外に先輩の方が気を遣っている!のです(笑)
しかし、後輩保育士と円満な関係を築く事が出来ないと、この後輩がいずれ先輩になった時、良い指導が出来なくなってしまいます。
ですから、最初の内は後輩を育てるというよりは、「自分自身が初心に戻る」という感覚を持ち、後輩指導にあたることが良いと思います。
先輩が良い後輩指導を行えば、それは連鎖し、保育園全体のレベルアップにも繋がります。「私は先輩よ!」というよりは、「私も昔はこうだったんだよ!」のように、後輩の気持ちに寄り添ってあげましょう。