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発達障害を抱える子どもとの関わりから気づかされる事

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保育園に通う子は、みんな五体満足で何の問題もない「健常児」だと思われがちですが、中には普通に子どもと接していて、見た目では分からないが障害を抱えている子もいます。自閉症スペクトラムや、注意欠陥多動性障害(ADHD)などが、有名な障害としてあげられます。

私は保育士で、自閉症スペクトラムを抱える子を担当する「加配保育士」として働く機会がありました。その時に、保育士として働く上で、子育てを行う上でとても大切な事を学ぶことが出来たので、紹介します。

周りの子は自然と受け入れる

年長クラス18名の中の1人が自閉症スペクトラムを抱えた子で、私はその子の担当しました。見た目は全く普通の子で、プリント学習などは得意で他児との会話も普通に出来る子でした。

自閉症スペクトラムの特性

けれども、自分の欲求を抑えきれない部分があり、離席をしたり、納得がいかなければ友達だろうが先生だろうが関係なく暴言を吐いたり、時には手を出す事もありましが、「自制が難しい」「社会性に乏しい」という点が顕著に出ていました。

子どもの感覚

それでも、他児はこの子を仲間外れにする事はなく、いつでも遊びの中に入れたり、この子が癇癪を起こした時には良い意味で放っておく事が出来ていました。「触らぬ神に祟りなし」ではありませんが、クラスのこの姿はとても良い姿だなと思います。誰も「この子は発達障害なんだよ」と伝えた事もないのに、一人ひとりがこの子の事を受け入れているのです。

大人の感覚

私達大人は、「発達障害」を受け入れるという感覚になりがちですが、その子個人を受け入れるという事が大切なのです。それは発達障害を抱える、抱えないという問題ではなく、我が子が他人と比較するのではなく、我が子のありのままを受け入れる事が大切だと気づかされました。

情報に振り回されすぎない!

SNSやインターネットの普及により、子育てに必要な情報はすぐに調べらる事が出来ます。しかし、中には一つの事に対して異なる情報が流れていたりする事もあります。

保育士の中には「抱き癖がつくから、あまり抱っこはしない」「甘えん坊になるからなるべく抱っこはしない」という考えの人が多いです。これは子育てを行うお母さんにも多いでしょう。

集団行動が苦手な子

私が担当していた子は、欲求のままに行動するので、集団行動が苦手でした。言葉で言っても聞くわけもなく、できるだけ集団に入るように試行錯誤していました。そんな時、私はこの子の欲求をとりあえず満たせる事にもしました。すると、信頼関係も深くなり私の話にも素直に耳を傾けるようになったのです。

子どもの欲求を満たしてあげる

そこから学んだ事は、「まだまだ子どもなんだから、子どもの欲求は出来るだけ満たしてあげる方が良い」という事です。もちろん、満たすだけでなく「お前の話を10聞くから、私の話を1聞いて」という感覚です。

これは子育てにも精通するものがあり、「年長さんなんだから!」「もうすぐ小学生でしょ!」という言葉で、子どもにあれやこれやを求めるのではなく、時には抱っこしてあげたり、子どもの欲求をしっかりと満たす方が、意外にも子どもはこちらの話を聞いてくれるのです。

子育てで行き詰まった時

子育てで行き詰まった時には、インターネットやSNSで情報を得るのも一つの方法ですが、まずは我が子の欲求を満たす事が子育ての行き詰まりを抜ける近道かもしれません。

まとめ

保育士の感覚としては、「発達障害を抱えているから個別の配慮をしよう」「発達障害ではないから、しっかりと集団行動をさせる」と考えがちです。子育てを行うお母さんにもそれは当てはまり、どうしても同年代や近所の子どもと我が子を比べがちになってしまいます。同じ子育てを行う者としてその気持ちは十分に分かりますが、まずは何よりも「我が子」をしっかりと受け入れてみましょう。

抱き癖がつこうが、甘えん坊になろうが、いずれ子どもは大きくなり独り立ちしていきます。子どもの頃にたくさん抱っこしてあげたり、抱きしめてあげる事で子どもの自己肯定感も育まれていくので、周りの事など気にせず、我が子の欲求を受け入れてあげましょう。