自我が芽生え、自己主張が強くなり、いわゆる「魔の2歳児」と呼ばれる年齢です。この時期に子育てに悩んだお母さんも多いでしょう。何を言っても全て「イヤ」から入るこの時期の子育ては、精神的にも体力的にも相当体力を要します。
しかし、「イヤ」という言葉には沢山の成長が隠されています。2歳児は、自分で出来る喜びを大きく抱く時期なので、イヤという言葉一つに「自分でやるから触らないで」という意味も込められています。ですが、分かっていても疲れるこの時期の子育て。
そんな時期を手助けしてくれる、オススメの絵本を紹介します。
- 「ふうせんねこ」著者:せなけいこ
- 「ぷくちゃんのすてきなぱんつ」著者:ひろかわさえこ
- 「はみがきれっしゃ」著者:くぼまちこ
- 「たんじょうびおめでとう」著者:わかやまけん
- 「まるまるまるのほん」著者:エルヴェ・テュレ
- まとめ
「ふうせんねこ」著者:せなけいこ
主人公のねこは、いつも「ぷー」と言って怒ってばかり。目をツンとつり上げて、ぷんぷん怒るねこは、どんどん膨れていって、ついに「おそらへ ぷー」っと、飛んで行ってしまいます。
ねこは、「ご飯食べない、お菓子食べる」「片付けがイヤ!」と言って、毎日怒っています。この怒り方って、「ボクと同じだ!!」と気づかされる絵本です。
子ども自身がイヤイヤに気づく本
毎日の「イヤ、イヤ」に疲れて怒ってしまいそうな時に、読んでほしい一冊です。
「ぷくちゃんのすてきなぱんつ」著者:ひろかわさえこ
2歳児は、「月齢」によって大きく成長に差が見られます。特に、早い子ではトイレで用を済ませられたりと、子ども以上に親が焦りを見せる時期でもあります。おもらしが嫌で紙オムツを履かせていると、余計に自立は遅くなります。
この絵本の主人公「ぷくちゃん」は景気よくおもらしをしてしまいます。しかし、お母さんは怒るどころか「大丈夫!ほら、おかわりぱんつ」と言って、新しいぱんつを差し出しくれます。そんなやり取りにほっこりさせられたり、「ボクもぱんつ履いてみようかな」という気持ちを抱かせてくれます。
トイレトレーニング中の親子向き
お母さんも、周りに合わせるのではなく、この子のペースで紙オムツを外したり、トイレトレーニングを行おうという気持ちになるでしょう。
「はみがきれっしゃ」著者:くぼまちこ
主人公のたっくんは、歯磨きが大嫌い!そんなたっくんの元にはぶらしのはみがきれっしゃが来てくれるというストーリーです。
歯磨きが大変な子ども向き
生活習慣の自立に役立つ絵本であると共に、「しゅっしゅっしゅっ」という軽快なリズムが子ども達を引きつけて、楽しく磨くという事を教えてくれます。歯磨き特有の「怖さ」の克服にも役立つ一冊です。
「たんじょうびおめでとう」著者:わかやまけん
2歳児の子は誕生日を迎えると3歳になります。今までの誕生日と違って、自分が「お兄ちゃん、お姉ちゃんになる」という自覚が芽生えてきます。
この絵本は3歳の誕生日を迎えるこぐまちゃんが、「ぼく3歳になったんだよ」「ひとりで起きます」「歯磨きもちゃんとします」「何でもできるよ」といって、出来ることが増えていく喜びや、みんなにお祝いしてもられる幸せを伝えます。
自覚が芽生るきかっけに
このこぐまちゃんの姿と自分を照らし合わせて、「ぼくも何でも出来る」という気持ちにさせてくれます。今までの祝ってもらって当たり前という誕生日から、感謝の気持ちや、今後の期待を抱くきっかけとなる一冊です。
「まるまるまるのほん」著者:エルヴェ・テュレ
特別な仕掛けがある訳ではありませんが、絵本の通りにまるを押したり、こすると画面が変わるといった仕掛け絵本です。実際に子ども達が絵本に触れて、画面が変わっていくので、あっという間に絵本に夢中になります。
絵本に興味がない子向き
2歳児という年齢は、絵本に興味がある子と、興味がない子が極端に分かれます。まだ絵本に興味がない子でも、楽しめる絵本なのでオススメな一冊です。
まとめ
魔の2歳児は長く感じますが、実際にはあっという間に過ぎ去ってしまいます。この時期にしか味わえない感動も多く、「自分でやる」と決めたことを自分一人でできた時の喜びや感動は、子ども自身だけでなく、大人も同じです。
そんな時期の気持ちの切り替えや、自立の手助けとして絵本を活用してみてください。