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保育士の持ち帰り残業について思うこと

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保育士を10年続けてきて、振り返ってみると、残業や仕事の持ち帰りをした日と、定時に帰れた日、どっちが多いかというと、圧倒的に「残業や、仕事の持ち帰りをした日」が多いです。

しかも保育士を続けていく内に、これを「当たり前」と思ってしまっている自分がいたりします。

一般企業だと残業があっても、それ相応の手当てがついたりしますが、保育士の残業には手当てがつかないことがほとんどです。「これはブラック企業では!?」という声も聞こえてきそうですが、これが保育業界の現状です。

では、なぜ残業や、持ち帰りの仕事が当たり前なのか、残業や、持ち帰りの仕事を無くす方法はないのか!?今回はこれをテーマに考えてみます。

なぜ、残業や持ち帰りの仕事が当たり前なのか!?

保育士のフルタイムの雇用形態は「9時間拘束の1時間休憩」がほとんどです。けれども、この「1時間休憩」というのが、食事時間に当てられている現場がほとんどです。

どういう事かと言うと、食事時間は子どもと一緒に食事を食べます。食事時間も子ども達には、食事中のマナー、食育指導を行っていますし、臨機応変に動くためには、保育士は「早食い」が必須です(笑)この「1時間休憩」も、実際に体を休める「休憩」とは到底呼べません。

拘束時間中は、常に子どもと共にいる

なぜ、残業が当たり前かと言うと、「拘束時間中は、常に子どもと共にいる」からです。保育士の仕事は、子どもと一緒に遊んだり、食事をしたり、生活指導を行うだけではなく、毎日の日誌、おたより帳の記入、月末には、月案やクラスだよりの作成、期末には児童票の作成といった、膨大な事務作業もあります。

膨大な事務作業は保育中に取り組む事が難しい

午睡中におたより帳の記入、要領の良い人は日誌の記入まで出来るでしょう。しかし、月末には月案やクラスだよりの作成、期末には子ども一人ひとりの児童票の作成など、子どもと一緒にいる「保育中」には出来ない仕事ばかりです。この為、拘束時間を終えた後に、このような膨大な事務作業を行うしかないのです。

又、月案や児童票などの個人情報は自宅に持ち帰ることはできず、製作の準備や、行事に向けての作り物など、これも保育中に取り組む事が難しく、自宅に持ち帰り、作成するしかないといった現状なのです。

感覚がマヒしている

もちろん、これを「当たり前」と感覚がマヒしている保育士も多くいますが、これが辛くて辞めていく保育士もいます。このような現状を「当たり前」と思わずに、改善をしていく必要があるのです。

残業や、仕事の持ち帰りを無くす事は出来るのか!?

昨今の「保育士不足」は、待遇面の悪さだけではなく、この残業や、膨大な仕事量も原因の一つとしてあげられます。

では、残業や、仕事の持ち帰りを無くす方法は無いのか!?私の実体験から話していきたいと思います。以前働いていた職場は、拘束時間中は完全に保育に専念、膨大な事務作業は、「時間外」にやる、自分の仕事は自分でやるというスタンスでした。

「事務時間」

ですが、今働いている職場には、保育士一人ひとりに「事務時間」というのを設けています。この時間は自分の休憩時間に当てても良いし、溜まった事務作業や、製作物を作成する時間に当てたりと、完全に保育から離れた時間になります。

個人の仕事量によって、毎日調整

主に子ども達が午睡している13時~15時の間に設けており、基本は1時間、事務作業が特に多い、各クラスのリーダーの保育士には2時間設けたりと、個人の仕事量によって、毎日調整してもらえます。

事務時間を確保する事で残業なし

もちろん午前中は自分の受け持つクラスの保育に専念します。午睡のない年長児は、フリー保育士が13時~15時の時間の保育を担当し、年長児の単数担任もしっかりと事務時間を確保する事が出来ます。

これにより、一人ひとりがこの「事務時間内」に、効率良く仕事をこなそうと意識し、残業は劇的に少ないです。基本、残業なし、仕事の持ち帰りは禁止がルールの保育園なので、保育士一人ひとりの時間の使い方はかなり効率的で、意識の高さが見られます。

まとめ

保育士の残業は当たり前!と、諦めてしまったり、感覚がマヒしていると、この悪い風潮は変わりません。

ですが、保育園によっては、「働きやすい環境作り」を意識している所も多く、職場がこのように取り組んでくれると、保育士一人ひとりの意識も高まります。

保育士は受け持つクラスによって確実に仕事量に差があります。これも当たり前と思わずに、単数担任の仕事で、出来ることは複数担任のクラスでカバーするなど、「協力体制」が整っている園は、確実に残業や持ち帰りの仕事を少なくする事が出来るはずです。